介護施設関係者の方へ

日本の場合、残念ながら介護認定のアセスメントに口腔衛生の項目はまだなく、近年ようやく口腔衛生の重要性が語られ始めたばかりです。
施設や病院に入ると、とても豪華なつくりですが、入院患者や入居者の口の中は、口腔清掃はおろか口の中を覗かれていないケースも珍しくありません。
歯科の訪問診療においても、入れ歯や虫歯の治療のみで終わってしまい、その後の口腔ケアまでに至らないケースがほとんどです。

なかには、意識がはっきりしているのに体の自由が利かず自ら唇を噛みちぎったり破折した歯の鋭利な先端によって舌や粘膜を傷つけたりの状態で猛烈な痛みを抱えながらも訴えることすらできない方がたくさんおられます。

床ずれ地獄から寝たきりの人々を救った床ずれ対策は介護の偉大な革命だと思います。
そして次は介口ケア(要介護者の口腔ケア)の番です。
介口ケアを行う事は要介護者にとって床ずれ対策に引けを取らないくらい大切です。
床ずれは猛烈な痛みとともにひどい悪臭が伴います。
床ずれ対策も口腔ケアも決して難しくなく介護者の努力次第です。

《口腔ケアの大切さ》

身体の入り口にバイキンの巣
口の中は細菌の宝庫で、歯垢 1グラム中に100〜1000億、唾液1mlには10億もの細菌が生殖していると言われています。
細菌の付着面積は人によってそれぞれで、健康な人では5〜10平方センチメートル、重度の歯周病の人に至っては70〜100平方センチメートルにもなります。身体の入り口に、手のひら位のバイ菌の巣があると考えるとぞっとしますね。
しかしこれは、重度の歯周病といっても普通の生活をされている人の場合です。
人は、話をしたり口を動かしたりしているうちに、舌や頬、唇の内側で汚れを拭き唾液によって洗い流す自浄作用をもっていますので、会話などの日常の動作によって自然に口の掃除をしています。ですから、虫歯や歯周病は主に口の動きや唾液の分泌の少ない睡眠中に進行します。

自浄作用が活発な健常者に比べ、口の動きや唾液の分泌が極めて少ない寝たきりの方の口の中は、不潔になり易く抵抗力が低下しているために非常に細菌による影響を受けやすい状態にあります。これは健常者の手のひらほどのバイ菌の巣よりもずっと深刻です。口腔内細菌が身体に進入する経路として気管、血管、食道があります。気管から肺へ入って誤嚥性肺炎を、血管からの進入による敗血症、心臓弁膜での増殖により心内膜炎を引き起こします。また、大半の細菌は胃に落とし込まれることになりますが、高齢者の三大死因が、肺炎、心筋梗塞、胃ガン、ですので、口腔細菌は、高齢者の健康に少なからず関与し, 生命に深く関わるもだと考えられます。口腔内細菌は糖尿病、肥満等全身疾患の原因にもなり、それに伴う合併症とも大きな関わりがあります。

自分で口をゆすげない寝たきりの人の口腔ケアは、多くの手間と高い技術を要しリスクを伴います。それは水の処理が口腔ケアを難しくしているからです。
口さえ開いてもらえば歯磨きは出来るのですが、残渣やブラシを湿らせた水が口の中に少しでも溜まると、苦しくて誤嚥を起こしひどくむせてしまうことがあります。そして口をゆすいでもらうことになりますが、この口をゆすいでもらうための、起きあがらせる、水を含ませる、出させる、という作業が大きな手間と時間をとり、介護者にとっても本人にとっても大きな負担となります。
万一、衣類や布団が濡れるようなことがあれば、着替えやシーツ交換も必要となってしまいます。また、このような苦労をしても、口を「クチュクチュ」ゆすぐ行為が十分できないので汚れをきれいに洗い流せずに思うような結果を得る事ができませんでした。

介口ケア用給水吸引電動歯ブラシ「ケアクリニック オーラル」はどなたでも、口の中を観察しながら簡単に日常の歯磨きをしていただける製品です。
施設のようなところで多くの方にも使っていただけるように72時間連続運転を行っても耐えうるモーターを使用し、製品内温度が110度になると自動的に運転を止めるよう自動運転停止装置を装備しました。
(長持ちと安全と患者負担軽減のため15分以上は連続運転をしないでください。)

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